特別保存刀剣  

真景 則重 太刀

No.826650

真景 本阿弥長識鞘書 越中則重 松皮肌に華やかに乱れ金筋幾重にも頻りに掛かる傑作二尺三寸六分
ご成約
極め 真景
登録証 徳島県 昭和 50 年 12 月 12 日
寸法 刃長 72.0 cm (二尺三寸六分)・ 1.0 cm ・ 3.2 cm ・ 2.0 cm ・ 3.2 cm ・ 17.5 cm
0.65 cm ・ 0.71 cm ・ 0.42 cm
740 g
加州 時代 南北朝時代
姿 鎬造、庵棟、身幅広く、反りやや浅く、腰反りつき、中鋒。
鍛は、大板目肌に、流れ肌交じり、肌立ち、映りたつ。
刃文 刃紋は、浅いのたれ調に、小乱れ・丁子など交じり、湯走り・飛び焼き頻りに掛り、足・葉頻りに入り、小沸深く付き、金筋幾重にも頻りに掛り、匂深く、匂口明るい。
帽子 帽子、直ぐに小丸。
茎は、大磨上、先切、鑢目切、目釘孔四。
ハバキ 銀無垢金着一重。
説明

越中則重は、越中国婦負郡呉服の住で、江義弘の父と伝える。『古今銘尽』など江戸期の刀剣書は正宗十哲の一人として挙げているが、年紀に正和・元応等が見られることなどから、新藤五国光門で、正宗の兄弟子にあたるようである。作風は正宗に類似するが、鍛肌に特色があり、大板目が肌立ち地景が太く頻りに入り、渦巻き状を見せるなど、いわゆる「松皮肌」と呼称される同工独特の肌合を呈する。真景は、則重の弟子と伝え、南北朝貞治頃に活躍している。この刀は、身幅広く、反りやや浅く、腰反り付き、中鋒となる鎌倉末期から南北朝にかけての体配で、地景よく入り、肌立ち、映り立つ、松皮風の地鉄に、のたれに、小乱れ・丁子刃など交え、飛び焼きや、足・葉頻りに入り、華やかに乱れ、小沸深く付き、金筋幾重にも頻りに掛るなど刃中よく働き、匂深く、匂口明るく、覇気溢れ、出来が優れている。特別保存は、一格落とされて弟子の真景の極めとなっているが、本阿弥長識の鞘書の通り、則重で伝来してきたものと思われ、則重に極まっても良い傑作である。

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