保存刀剣

義弘 刀

No.179175

郷写し 一貫斎義弘作之 天保十四癸卯年正月日 松皮風の地鉄に金筋幾重にも長く頻りに掛る傑作 ニ尺四寸一分
¥1,000,000(税込)
銘表 北辰 一貫斎義弘作之
銘裏 奉守 天保十四癸卯年正月日 応正田義臣君之需
登録証 千葉県 昭和 53 年 9 月 22 日
寸法 刃長 73.0 cm (ニ尺四寸一分)・ 1.2 cm ・ 3.2 cm ・ 2.2 cm ・ 3.8 cm ・ 21.1 cm
0.70 cm ・ 0.79 cm ・ 0.60 cm
883 g
武蔵 時代 南北朝時代
姿 鎬造、庵棟、身幅広く、重ね厚く、先幅広く、中鋒。
板目肌つみ、杢目・流れ肌交り、地沸微塵に厚くつき、地景太く頻りに入る。
刃文 互の目に、丁子刃交じり、湯走り・飛び焼き頻りに掛かり、足・葉頻りに入り、沸深くよくつき、荒めの沸を交え、金筋幾重にも頻りに掛り、砂流し頻りに掛かり、匂深く、匂口明るい。
帽子 帽子、直ぐに小丸、先掃きかける。
表裏に梵字を彫る。
ハバキ 生ぶ、先栗尻、鑢目切、目釘孔二。
説明

一貫斎義弘は、名を鈴木蔵人といい、寛政九年駿河に生まれ、その銘が示すように、郷義弘に私淑して所謂まぜ鉄の肌物鍛を創出した。初め伊豆代官江川太郎左衛門に仕え、後に水戸で則重の末孫四代則利に則重伝の鍛法を学んだ。天保五年頃、前橋藩松平家に抱えられ、以後は前橋と江戸を行き来して鍛刀している。慶応元年64歳没。この刀は、3.2cmと身幅広く、重ね厚く、先幅広い豪壮な姿で、板目肌に流れごころ交じり、地沸が厚く付き、地景が太く頻りに入る松皮風の地鉄に、湯走り・飛び焼き頻りに掛かり、足・葉頻りに入り、金筋幾重にも長く頻りにかかるなど刃中見事に働き、匂沸深く、郷写し注文打ちの傑作である。北辰奉守の銘が入り、北辰信仰と或いは千葉周作道場との関係が窺われる。

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