特別保存刀剣 

古青江 弘次 太刀

No.413085

太刀 銘 弘次 古青江 平安末期元暦頃 乱れ映り立ち地刃明るく冴える名刀 二尺五寸九分
銘表 弘次
登録証 東京都 平成 25 年 9 月 26 日
寸法 刃長 78.5 cm (二尺五寸九分)・ 3.1 cm ・ 3.0 cm ・ 1.8 cm ・ 2.5 cm ・ 15.3 cm
0.47 cm ・ 0.59 cm ・ 0.37 cm
623 g
備中 時代 鎌倉時代
姿 鎬造、丸棟、身幅広く、反り深く、中鋒。
小板目肌つみ、板目肌・流れ肌交り、地沸微塵に厚く付き、地景細かく入り、鉄明るく、乱れ映りたつ。
刃文 直刃調に、小互の目・小丁子交じり、湯走り・二十刃かかり、足・葉入り、小沸よくつき、砂流しかかり、匂口明るく冴える。
帽子 直ぐに小丸、浅く返る。
生ぶ先詰める、先栗尻、鑢目大筋違、目釘孔二。
ハバキ 金着一重
説明

備中国青江派は、平安末期氶安頃の安次を祖として始まると伝え、以後南北朝時代に至るまで、多くの名工を輩出した。同派の中で鎌倉時代中期を降らないものを特に古青江と呼んでいる。古青江の代表的な刀工としては、守次・為次などがおり、その多くが「次」の字を通じとしている。その作風は、いわゆる縮緬状の肌合となり、地班の交じるものが多く、刃文は直刃調の穏やかなものや小乱れを交えるものなどあり、一般によく沸がつき、総じて同時代の備前物に比べると幾分地味で深い味わいを醸す感がある。また銘を佩裏にきり、鑢目が大筋違となる点も古備前などと相違するところである。弘次は、安次と同時代青江派創生期の刀工で、平安末期元暦から鎌倉初期に活躍している。太刀一振りが重要文化財に指定されている。この太刀は、小板目肌つみ、地沸微塵につき、地景細かく入る美しい地鉄に、乱れ映りが立ち、直刃調に浅くのたれ、小乱れ・小互の目・小丁子等が交じり、湯走り・二十刃かかるなど変化に富んだ華やかな出来口で、古青江の特色がよく示され、古調で、味わい深く、地刃明るく冴え、抜群の出来である。

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