特別保存刀剣 

片山一文字 則房 刀

No.440811

刀 片山一文字 則房 鎌倉中期 華やかな逆丁子に金筋かかる傑作 大名登録 二尺二寸
銘表 無銘
極め 片山一文字
登録証 静岡県 昭和 26 年 12 月 11 日
寸法 刃長 66.6 cm (2.20)・ 2.3 cm ・ 2.9 cm ・ 1.9 cm ・ 2.4 cm ・ 16.1 cm
0.61 cm ・ 0.64 cm ・ 0.35 cm
577 g
備前 時代 鎌倉時代
姿 鎬造、丸棟、身幅尋常、反り深く、腰反りつき、中鋒。
板目肌に、杢目肌交じり、地沸微塵につき、映りたつ。
刃文 逆がかった丁子乱れに、蛙子調の丁子・重花調の丁子など交じり、飛び焼き頻りにかかり、足・葉頻りに入り、匂出来、小沸深く付き、金筋長く頻りにかかり、匂深く、匂口明るい。
帽子 乱れ込んで先掃きかけて返る。
大磨上、先栗尻、鑢目切、目釘孔三。
ハバキ 金着一重
説明

則房は、福岡一文字助房の子と伝え、助真・吉房とならんで最も華やかな丁子乱れを焼き、鎌倉時代中期の一文字派を代表する刀工である。則房は、のち福岡より片山に移住して作刀したと伝え、片山一文字と呼称される。従来、片山なる場所については備中国とするのが通説であったが、近年、備前福岡近在の片山ではないかとする説が浮上し、有力視されている。作風は、助真・吉房に類する華やかな丁子乱れのものの他に、地沸が微塵について強く冴え、映りの目立たないもの、逆ごころの刃が目立つもの、小模様のものなどがある。この刀は、珍しい丸棟の造り込みとなり、身幅尋常、反り深く、腰反り付き、中鋒詰りごころの鎌倉中期の体配で、淡く地沸が微塵に厚くつき、映り立つ地鉄に、丁子乱れが逆がかっていかにも華やかで、重花丁子・蛙子丁子など複雑に交えながら、飛び焼き頻りにかかり、足・葉頻りに入り、小沸深くつき、金筋長く頻りにかかり、匂出来、匂深く、匂口明るく、則房の特色が良く表れた傑作である。棟の物打ちあたりには、誉傷が残り武勇を物語る。

片山一文字 則房 刀  特別保存刀剣
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