第62回重要刀剣 

片山一文字 刀

No.513083

刀 片山一文字 則房極華やかな逆丁子傑作 細川家伝来 時代打刀拵付 二尺三寸一分
銘表 無銘
極め 片山一文字
登録証 山形県 昭和 29 年 11 月 18 日
寸法 刃長 69.9 cm (二尺三寸一分)・ 2.4 cm ・ 2.8 cm ・ 1.9 cm ・ 2.9 cm ・ 18.9 cm
0.61 cm ・ 0.68 cm ・ 0.50 cm
705 g
備前 時代 鎌倉時代
姿 鎬造、庵棟、身幅尋常、反り深く、腰反りつき、中鋒。
板目肌に、杢目肌交じり、地沸微塵につき、乱れ映りたつ。
刃文 逆がかった丁子乱れに、蛙子調の丁子・重花調の丁子・互の目など交じり、飛び焼きかかり、逆がかった足入り、足・葉頻りに入り、匂出来、小沸深く付き、匂深く、匂口明るい。
帽子 直ぐに小丸。
大磨上、先切、鑢目切、目釘孔三。
ハバキ 金着一重。

黒石目地塗家紋散影蒔絵鞘打刀拵 [江戸時代]

法量 長さ 100.0cm 反り 4.3cm

鐔 赤銅磨地金覆輪、 

縁 羽州米沢住 横谷宗寿 花押 赤銅竹に虎図菜々子地金色絵家紋金据紋 

目貫 赤銅地二匹竜図。細川家伝来。

説明

則房は、福岡一文字助房の子と伝え、助真・吉房とならんで最も華やかな丁子乱れを焼き、鎌倉時代中期の一文字派を代表する刀工である。則房は、のち福岡より片山に移住して作刀したと伝え、片山一文字と呼称される。従来、片山なる場所については備中国とするのが通説であったが、近年、備前福岡近在の片山ではないかとする説が浮上し、有力視されている。作風は、助真・吉房に類する華やかな丁子乱れのものの他に、地沸が微塵について強く冴え、映りの目立たないもの、逆ごころの刃が目立つもの、小模様のものなどがある。この刀は、反り深く、腰反りつく鎌倉中期の優美な太刀姿で、乱れ映り立つ精良な地鉄に、丁子乱れが逆がかっていかにも華やかで、重花丁子・蛙子丁子・互の目など複雑に交えながら、飛び焼きかかり、逆足・足・葉頻りに入り、小沸深くつき、匂深く、匂口明るく、則房の特色が良く表れた同行極めの傑作である。目立つ傷欠点も無く頗る健全となる細川家伝来の名品である。

 片山一文字  刀 重要刀剣
 片山一文字  刀 重要刀剣
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