保存会鑑定書

竜門延吉 刀

No.549306

刀 竜門延吉 鎌倉末期文保頃 700年前 映りたち格調高い糸直刃 二尺二分
極め 竜門延吉
登録証 東京都 昭和 53 年 7 月 13 日
寸法 刃長 61.2 cm (二尺二分)・ 1.2 cm ・ 2.7 cm ・ 1.7 cm ・ 2.7 cm ・ 18.4 cm
0.45 cm ・ 0.55 cm ・ 0.35 cm
497 g
大和 時代 鎌倉時代
姿 鎬造、庵棟、身幅尋常、反りやや浅く、中鋒。
柾目肌に、板目交じり、地沸微塵につき、地景入り、映りたつ。
刃文 細直刃に、元に小互の目交じり、小足入り、小沸つく。
帽子 直に小丸。
大磨上、先切、鑢目切、目釘孔三。
ハバキ 金着一重。
説明

延吉は、千手院派の鍛冶と伝え、大和国吉野から宇陀に抜ける吉野郡竜門荘に在住したことから龍門延吉と呼称されている。年紀作は未見であるが、諸書には鎌倉末期正応頃或いは文保頃としている。作域には乱れ映りのたつ鍛えに賑やかな乱れ刃を焼き備前気質の表われたものと、直刃の大和色の濃厚に示された手の二様があるが、どちらも大和伝ながら映りのたつのが特色である。日本美術刀剣保存協会所蔵 後水尾天皇の御料で国宝の太刀が有名である。この刀は、元は80㎝を超える太刀であったと思われ、板目交じりの柾目肌に、映りがたつ地鉄に、糸直刃を焼き、出来の良さに加えて、渋みのある格調の高さを合わせもつ優品である。

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