第60回重要刀剣

千手院 刀

No.656108

第60回重要刀剣 千手院 特別重要候補 地刃明るく冴え渡り金筋砂流し頻りに掛る健全傑作刀 二尺三寸二分
極め 千手院
登録証 鹿児島県 昭和 34 年 12 月 12 日
寸法 刃長 70.2 cm (二尺三寸二分)・ 2.4 cm ・ 3.0 cm ・ 2.0 cm ・ 3.0 cm ・ 19.3 cm
0.58 cm ・ 0.80 cm ・ 0.50 cm
772 g
大和 時代 鎌倉時代
姿 鎬造、庵棟、身幅広く、反り深く、腰反りつき、中鋒。
板目肌に、杢目・流れ肌交じり、地沸微塵に厚くつき、肌立ち、地景入る。
刃文 直刃調に、小互の目交じり、食い違い・ほつれ・打ちのけ・二十刃掛り、足・葉入り、小沸よくつき、金筋頻りにかかり、匂口明るく冴える。
帽子 先頻りに掃きかけて焼きつめごころ。
大磨上、先切、鑢目切、目釘孔三。
ハバキ 金着一重。
説明

千手院派は、平安時代後期に興ったとされる大和最古の流派で、大和国奈良の東大寺に隷属する僧形の承仕法師が、もっぱら東大寺の僧兵の為に鍛刀をしていた。若草山麓の千手谷に鍛冶場があり、同地に千手観音を本尊とする千手院堂があり、その名が付いたと云う。この刀は、身幅広く、重ね厚く、反り深く、腰反りつく豪壮な太刀姿で、板目肌に、杢目・流れ肌交じり、地景入り、肌立ち、地沸厚く付く明るい地鉄に、直刃調に小互の目交じり、食い違い・ほつれ・打ちのけ・二十刃掛るなど変化に富み、足・葉入り、小沸よくつき、金筋砂流し頻りに掛るなど刃中の働き盛んで、覇気溢れ、匂口明るく冴え渡る傑作である。

千手院 刀 重要刀剣
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