特別保存刀剣 

井上真改 脇差

No.320285

脇差 特別保存刀剣 井上真改 菊紋 寛文十三年八月日 地刃共に沸付き冴え渡る傑作 一尺五寸八分
銘表 井上真改
銘裏 菊紋 寛文十三年八月日
登録証 山形県 昭和 26 年 5 月 22 日
寸法 刃長 47.8 cm (一尺五寸八分)・ 1.1 cm ・ 3.1 cm ・ 2.1 cm ・ 3.8 cm ・ 14.7 cm
0.65 cm ・ 0.68 cm ・ 0.47 cm
491 g
摂津 時代 江戸時代前期
姿 鎬造、庵棟、身幅広く、反りやや浅く、中鋒。
小板目肌つみ、杢目肌交じり、地沸厚くつき、地景頻りに入り、鉄冴える。
刃文 のたれに、互の目交じり、足・葉よく入り、沸深くよくつき、粗めの沸を交え、金筋・沸筋・砂流しかかり、匂深く、匂口明るく冴える。
帽子 乱れ込んで小丸。
生ぶ、先栗尻、鑢目筋違化粧、目釘孔一。
ハバキ 金着二重
説明

真改は、名を井上八郎兵衛といい、寛永7年(1630年)、初代国貞の次男として日向国木花村木崎にて生まれ、9歳より当時京都に居た父の下に赴き作刀を学び始め、20歳ごろには盛んに父の代作を行ったといわれる。慶安5年(1652年)24歳で父の死去に伴い国貞を襲名、同年に「和泉守」を受領、万治四年頃に朝廷より菊紋を茎に切ることを許され、寛文12年(1672年)8月より「真改」と名を改め、銘を「井上真改」と切るようになる。10年後の天和二年に五十三歳で急逝している。この刀は、真改を名乗り始めた翌年の作で、3.1㎝と身幅広く、反り浅めで元先の幅差つく寛文新刀の姿を呈し、大小の地沸がびっしりと厚く付き、地景頻りに入る冴えた地鉄に、湯走りかかり、二重ばごころとなり、金筋・沸筋・砂流し頻りにかかるなど刃中もよく沸えて覇気溢れ、華やな出来となる。地刃共に冴え渡る傑作である。

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